脱落防止ねじとは?

脱落防止ねじは、パネルやアセンブリに常時固定され、ねじを緩めた際にも部品が外れない構造のため、部品の紛失を起こさないファスナです。これを可能にしているのは、ねじをパネル外側に固定し保持する機構、もしくは締まりばめ機構です。脱落防止ねじは通常、フェルール(ネジを囲むリング状の構造)を基板に圧入してパネルに取り付け、ねじを定められた位置に固定します。
脱落防止ねじの独自の特徴の1つに、締結していない時にねじ山を引っ込めるスプリングエジェクト設計があります。この機能により、スムーズな動作と、設置やメンテナンス中のねじと他のコンポーネントとの干渉を防ぎます。
脱落防止ねじは、ヘッドスタイル、材質、取付方法の種類が多くあり、さまざまな業界で幅広く使用されています。ステンレス鋼、アルミニウム、プラスチックなどの耐久性を有す材質のほか、設計も特定のアクセス要件と材料の互換性などのニーズに対応することができます。
脱落防止ねじの主なメリット:
- 部品紛失を防止:ねじを緩めても取り外せないため、部品紛失のリスクを低減
- 簡単に使える: スプリングエジェクト設計により、スピーディーにパネルを取り外し&再取付可能
- 多用途対応:用途のニーズに合わせて選べる豊富なヘッドスタイルおよび材質
代表的な用途
脱落防止ねじは、部品紛失のリスクを回避し、コンポーネントの確実な固定が求められるさまざまな産業で広く用いられています。
- サーバー・ネットワーク機器: ITおよびデータセンター産業では、サーバーエンクロージャ、ラックシステムやその他のネットワーク機器の固定に脱落防止ねじが使われています。これらのシステムの多くは頻繁にメンテナンスが必要で、脱落防止ねじを用いることで、ねじをパネルから完全に取り外さずに作業できることから、利便性を向上します。
- 電気機器: 制御盤や配電ユニットなど、多くの電気機器のアクセスパネルの固定に脱落防止ねじが用いられています。ねじがパネルに固定されているため、内部コンポーネントに簡単にアクセスできるようになります。
- 一般的なエンクロージャ:自動車、産業機械、医療機器などの迅速なアクセスとメンテナンスが必要なアセンブリやエンクロージャ用途にも、脱落防止ねじが用いられています。これには、自動車用途、産業機械、医療機器が含まれます。
脱落防止ねじは、特に安全性と信頼性が非常に重要視される環境で大きな役割を担っており、機械やシステム内でのねじ紛失と、それに伴う故障や損傷を引き起こすリスクの低減に不可欠な部品です。


サウスコ脱落防止ねじ
サウスコは、さまざまな産業のニーズに対応する脱落防止ねじを豊富にラインアップ。ヘッドスタイルは、ローレットタイプ、マイナスリセス対応ノブから、プラスチックおよびアルミニウムバージョンまで、人間工学に基づいた使いやすさと外観も兼ね備えたスタイルを多種取り揃えています。また、材質についても耐腐食性や軽量設計など、用途や環境のニーズに応える選択肢を多くご用意しています。
サウスコ脱落防止ねじ – 取付方法スタイル:
- プレスイン および フレアイン:板金への取付に最適
- 表面実装技術(SMT):.主にプリント基板(PCB)向け、電子部品実装プロセスと簡単に統合可能
- フロート: 大幅な位置ズレが想定される用途に適しており、柔軟な締結に対応
サウスコの脱落防止ねじは、幅広い産業や用途でご活用いただけます。
詳しくは、製品ウェブサイトをご覧ください。